●なぜ“大都会”から“森の中”へ移るのか――
●人間至上主義の現代文明に一石を投じる書!
生長の家国際本部は、2012年度(平成24年度)までに現在の東京・原宿から山梨県北杜市の八ヶ岳南麓に建設される“森の中のオフィス”へと移転する。大都会から離れて、あえて“森の中”へと移る理由は何なのか。本書は、気候変動問題、エネルギー問題、生物多様性の問題、地方の過疎化の問題など、現代文明が生み出した様々な問題の克服を目指して、自然との共生に大きく踏み出した生長の家の真意を、インタビュー、講演録、エッセイなどによって分かりやすく解説。「なぜ“森の中”なのか?」という疑問に応え、21世紀の人類が築いてゆくべき文明のあり方を示した注目の書!
【目次より】
はしがき
第一章 自然と人との調和は可能か?
〈谷口雅宣・生長の家総裁に聞く〉
第二章 森の生活への期待〈谷口純子〉
第三章 講演録「大海に石を投じよう」〈谷口純子〉
第四章 講演録「環境保全と信仰」〈谷口純子〉
第五章 なぜ“森の中”なのか〈谷口雅宣〉
第六章 講演録「自然界に“四無量心”を行じる」〈谷口雅宣〉
《巻末資料》
1 四無量心を行ずる神想観
2 “森の中のオフィス”構想の基本的考え方
3 宗教法人「生長の家」環境方針
●「はしがき」より
(前略)現在の文明を享受し、それを基礎とした技術や仕事を生活の基盤とする大多数の人々が、化石燃料による文明から脱する方向に政治を動かすことは至難の業だろう。しかし、その一方で、満員電車で老人に席を譲ゆずるような“正しい行い”は、それ自体が偉大な力をもっている。本当は自分でやりたくても、いろいろな理由をつけて実行しない行為を、目の前で他人がした時、自分の中の“本心”に多くの人が目覚めるに違いない。文明の転換期である今、すでに多くの先人がそういう“正しい行い”に着手し始めているが、生長の家もその一端を担いたいと思う。
宗教運動の国際拠点を大都会から“森の中”へ移転する決定は、こうして下されたと言っていい。本書は、その経緯や理由を、特定の宗教の信者のみならず、一般の人々にも知ってもらい、あわよくば私たちと共に、文明の転換に向かって一石を投じる重要な役割を果たしてほしいと念願しつつ、発行された。(後略)